この曲はイントロができたので作りました。
歌詞は、昔小学校のときいじめられていた同級生の女の子の話です。
今だから言えることなんですが、僕はその子に告白されたんです。人生で1人だけ告白された相手です。今だからわかるんですが、告白するって相当に勇気を持った行動だったんだろうなって思います。自分は今になってすら一回もできてませんし、それくらいすごいことです。
でも僕は受け入れることはできませんでした。中学校に上がってから疎遠になりましたが、途中で不登校になったと聞きました。僕の通っていた公立中学校は荒れていて、「常に誰かがいじめられていて、その誰かが不登校になれば次の誰かがターゲットになる」という感じでした。自分も、表立ったターゲットにはなりませんでしたが、何度か暴力も受けたし学校に2週間くらい学校へ行けなくなったりもしました。
そして高校へ行き、大学へ行き、年齢上は大人になって、昔を振り返った時、彼女の存在は忘れ去ることはできないことに気づきました。少なくとも僕は忘れません。
ですが、成人式でまた中学校の同級生と会っても、誰もそんな話はしないんです。人はやっぱり暗い話はしたがらないものなんです。まあしてても嫌ですけど。皮肉なことに中学校で教わった、「足を踏まれた痛みは踏まれた者しかわからない」という、そのままなんです。加害した人は普通気づかないか忘れる。社会というのはそれが無限に連なって回っている。
ちなみに当然成人式で彼女の姿は見ていません。facebookは一回見たことがあって、元気そうだったのが救いです。
自分の中では、やっぱり今でも十字架のように重い罪悪感を感じることがあります。でも「一人で苦しんでも、彼女に償いをしない限り、結局彼女にとっても意味がない」と打ち消そうとします。理屈で言えばそうなんです。でも割り切れないような気持ちも消えません。
そういう曲です。