最近*1転調を使いこなしたいなあと思って勉強しています。
音楽理論の要素(転調とかスケールとかコード進行とか)は、一度気になったら「いつも聴いてるこの曲もこうなってるな」というのに気づいたりします。今回ははるまきごはんさんの「ドリームレス・ドリームス」を題材に、気づいたことを書きます。
半音上げ下げ
ドリームレス・ドリームスのコード進行は、作曲したはるまきごはんさんご本人が公開しています。
ドリームレス・ドリームスのコード譜を書きました〜弾き語りとかで使ってください!
— はるまきごはん (@harumaki_gohan) June 3, 2017
1サビの転調はカポをひとつ下げて2サビと同じコードで弾いても再現できます。見慣れないコードは抑え方も書いておきました〜。どこかミスってそうだけど寛容な心で許してください pic.twitter.com/ZoTZXjZPYY
ボーカルをピアノやギターなどの楽器で耳コピしてみればわかりますが、サビ以外はGm、サビはG♭mとサビで半音だけ下がっています。コード譜でもCM7がBM7になっているなど、ちょうどサビで半音下がっていることがわかります*2。
半音だけ上げ下げする転調はよく見られる手法です。半音上げたり下げたりするのは転調を意識した進行でなくても自然にテンションの上げ下げを表現することができます。ドリームレス・ドリームスもよく注意して聞かないと転調に気づきません。逆に転調という手法の中では印象は弱いというデメリットもあります。
ドリームレス・ドリームスでは、ボーカルがサビの入りでメロディラインが大きく(ラ→1オクターブ下のミ)下がっており、展開が大きく変わる印象が出ます。これが半音下げの印象の弱さをカバーし、自然でありながら強い印象を残すサビになっているのだと思います。
メジャーキー(長調)とマイナーキー(短調)
Twitterで「B♭なのでは?」という方もいらっしゃいました。B♭とGmは構成音が同じで、「主音が『ド(B♭)』か『ラ(G)』か」という違いしかありません。なので100%どちらが正しいということは言えません。
ですがわかりやすい曲であればどちらかをほとんど断言することができます。ここでの「わかりやすい」というのは、「最後の音がドかラかのどちらかである」ときです。ドであれば長調、ラであれば短調です。世の中のほとんどの曲はどちらかにあてはまります。
ドリームレス・ドリームスでは、転調の有無にかかわらずBメロとサビは一貫して最終音はラになっています。なのでマイナーキーであると断言できます。Aメロはドで終わっているので長調です。曲全体でみるとマイナーキーであるパートの占める割合が大きいのでマイナーキーと言えるでしょう。
まとめ
ドリームレス・ドリームスはとても自然なので意識してよく聞くまで気づきませんでしたが、とても効果的に転調を使っている曲なんだなと感じました。
自分の曲は単調すぎるという弱点があるので、転調を使いこなしてうまく抑揚をつけれるようにしたいです。